11:10 庄兵衛を出発して
少しもてあまし気味だった私は、
昔を思い出して、ウイリーを試してみました。
久しぶりでもそこそこフロントは浮くもので
何度か試すと結構ウイリー走行が出来ます。
11:15 調子に乗って、もっと浮かせると、右に傾き、着地のときにハンドルを取られて転倒!!
リアシート側面についている、取っ手のパイプが私の右足の甲を直撃したようです。
転倒直後、バイクの下敷きになっている足を引き抜いて、立ち上がったのですが、前に歩こうとすると右足が変です。
足を見ると つま先があらぬ方向を向いています。

この時点では、痛みは言うほど感じません。
そう、生き物が敵に襲われた時、怪我をしても生命維持のために逃げ延びられるように、怪我の直後は、脳内麻薬エンドルフィンが分泌されるのですね。 そして安全なところにたどり着くと、今度は養生するように痛みが発生してくるのでしょう。 と言うことは、今夜はとっても痛いのだろうなあ。
後から来た イタルさんと アキエちゃんが
大丈夫か~?
私は、
足 あかんわ!
誰の携帯電話も圏外なので、機転を利かせたイタルさんが庄兵衛まで戻って電話を借りて救急車を呼んでくれました。
11:36 消防救急車が到着
このあたりは、消防車と救急車が兼用で赤い車です。

バイクの後処理は、イタルさんとアキエちゃんにお願いして
ストレッチャーで車の中へ

花脊には、ヘリポート(と言っても草原です。)があり、ここで救急ヘリに乗り換えです。
無線のやり取りの後しばらくするとヘリの音が聞こえてきました。








12:00 ヘリ着陸 救急ヘリ あたご です。

ヘリ用ストレッチャーに乗り換えて、ヘリへ搬送してもらいます。

12:09 ヘリ離陸

ヘリの操縦席には、非常に沢山の計器が並んでいて、とってもかっこいいです。

ヘッドセットをしてもらい(ヘリの爆音で会話が出来ないので)救急隊員の方から色々気遣いの言葉をかけてもらいます。
病院は、京都第一日赤と府立病院のどちらがいいですか?
えっ、選べるんですか?
高校生のときに骨折治療をしたのが第一日赤だったので、日赤でお願いします。
岩倉上空 今140ノットで飛行中 時速に直すと約250km/hぐらいですね。

と言っているまもなく、京都タワーが見えてきました。

少し旋回すると、もう京都第一日赤です。
屋上のヘリポートでは、受け入れのために数人の人が待機してくれています。

12:19 着陸
山の中で事故を起こし、その約1時間後には、病院です。
私の場合はともかく、命にかかわる事故の場合、この時間はとっても大事な時間です。
これで助かる命のことを思うと本当に感謝です。
私のこの怪我で使ったことが少し気にかかりますが・・・・・。
今まで数人の仲間が救急ヘリで搬送されたのですが、彼らは、皆記憶には残っていないそうです。
今回、意識が完璧な状態で、本当に貴重な体験をさせてもらいました。