2010-10-08 Fri 22:51
私の子供の頃は、大谷石の全盛期で、栃木の大谷の山から1ヶ月に1度ほど貨車で石が来ていました。
それがやがて、交通事故や、風化でその大谷石の塀が壊れたりしない限り、めったに売れなくなっていました。 ところが、最近は、値段が安い関係で、石といえばほとんどが中国産という中国石材の氾濫にだんだん飽きてきたのか、 国産の大谷石が少しづつ脚光を浴びだしました。 本来大谷石は、塀や門柱などに厚み150ミリほどの石を積んでいたのですが、それは、現代的な貼り方で、厚み20ミリ程度にスライスした板をボンドで貼る物です。 表面の仕上げも、山で切り出す時に使うチェーンソーの鋸目をそのままに、そこにコツキ仕上げをしたり、コブ出し仕上げをしたりしたものでしたが、現代は、ダイヤモンドの刃で切断したまっ平の面が仕上げであったり、 そこに溝をストライプに入れたり、チェーンソーで挽いたような模様をつけたりしています。 今回、百貨店の地下のショーケースの仕事で、腰に大谷石を貼るのですが、チェーンソー風仕上げが指定でした。 うちの会社で在庫している一寸板(t30 300*900)は、チェーンソー挽きなのでその見本を出すとそれではダメで、チェーンソー風仕上げでなくてはいけないとのことでした。 オヤジの代からの付き合いの、宇都宮の大谷石の山は、高齢化のために閉山したのですが、そこから取り寄せている石は、チェーンソー挽きの荒石ばかりです。 設計事務所から、チェーンソー風仕上げの見本を預かり、その見本の出所を追跡調査した結果 「バーンストーン㈱」が判りました。 仕入れるに当たって、一度工場を見せてもらうことになって宇都宮まで飛ぶことになりました。 スポンサーサイト
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