長い間待って、本国からピストンリングがやっと届いた。
これで部品は全部揃った。

外注に出ていたシリンダーヘッドもピカピカになって戻ってきている。

バルブ組みなおしの時に交換されたバルブシーリングと、シリンダーヘッドにひっついていたエグゾーストガスケット

2ケ処のバルブリフターに虫食い状の傷があったので取り替えてもらい、

カムの研磨もしてもらっていたカム アッセンブリーも組みあがっていつでも組める状態だ。
が、鈴鹿へお手伝いに行くので暫くお預け状態だったR1100RTの整備を再開した。
まずは、ピストンリングの組み立て
ピストンの向きは、判らないので京都モータークラブの橋本マイスターに聞くと「裏側の膨らみがエグゾースト側です。」とのこと

ピストンリングは、オイルリング、セカンダリーリング、トップリングと図解つきで袋に入っている。
とっても親切だ。

各リングにTOPマークがあり、上面の確認は、老眼鏡さえあれば簡単だ。(笑)

防錆グリスをパーツクリーナーで拭き取り、順に組みつけていく。各リングは、120度ずらしておく。

エンジンオイルをしっかりぬりつけて、シリンダーの向きを確認してピストンを組み込む

昔のOHVのシリンダーは、下に凹みがあってリングのはめ込みがし易かったのに、今のは、平らなので作業は大変だ。
あっちがはまれば、こっちが外れ(笑)
私が整備をしていると、退屈なラルフは、横でフテ寝をしている。

シリンダーが用意できれば、コンロッドとピストンピンを合わせて、ピストンの向きを調整しておき

シリンダーベースのオイルラインにOリングをはめ、液体パッキンを塗りつけていく。

今回は、純正部品で、スリーボンド1209を取り寄せた。
液体パッキンが固まらないうちに、ピストンピンにサークリップを両側からはめる。この時きちっと溝にはまっているか確認の為サークリップをまわしてみて確認する。

サークリップの向きは、反った方を外にするか内にするかマイスターと論議したが、どちらでも良いようだった。
シリンダーをはめ、チェーントンネル内のM8とM10のボルトを各1本締め込み、M6のボルトを2本とめる。
チェーントンネル内のスライダーのピボットボルトは、シリンダーヘッドをつけるとはまらないので、先にとめておく。
ヘッドガスケットは、数枚層になったものに進化していた。

かなり強度が有りそうなので、これならガスケットの吹き抜けはおこらないだろう。
シリンダーヘッドをはめ、チェーントンネル内のM8とM10のボルトを各1本締め込み、M6のボルトを2本とめる。

カム アッセンブリーを組み込む。M6ボルト5本の長さに注意して締め付け、スタッドボルトは、20N-mで締めた後、4本対角で順に、90度づつ2回締め込む。
カム アッセンブリーを組み込む時は、プッシュロッドが所定の位置にはまっているか確認すること。

タイラップでカムチェーンとカムスプロケットを縛って位置が変わらないようにしておいた、スプロケットをカムの切欠に嵌合するようにはめ込み、タイラップを切ってM10ボルトを65N-m締める。

小さいトルクレンチでは、65N-mも測れないので、前もってアダプターを買っておいた。
外す時もそうだったが、クランクが廻らないようにする特殊工具がないので、(有ってもそのはめる部分は、ばらしていないので)、ギアを5速に入れて、リアブレーキを踏みながらこの作業はした。
最後に、タペットクリアランスを、EX 0.3 IN 0.15 に合わせてエンジンは、完了

後は、エキパイを取り付け、インジェクションを装着し、ヘッドカバーを嵌めて、エンジン調整をして・・・・。
ここで、ボクサージャーナルに載っていた記事にあったオルターネーターのベルトの劣化が気になり、プラスチック製のオメンを開けて見ると、まだまだ元気だった。

カウル類を取り付け、カバン類を装着して
1ヵ月半ぶりに R1100RT が、ピカピカになって走れる状態になりました。
これで又タンデムツーリングにいけます。